1. 最善のタイミングなら守れるものがある
【相談事例】
「もう来月から債権者に支払いができないんです」
ある日、そんなご相談でいらっしゃったのは、まじめで誠実な印象の経営者の方でした。
仕事が減ってしまい、資金繰りの見通しが立たない──
それでも「会社に迷惑をかけたくない」と、ご自身でコツコツ貯めた個人の預金から弁護士費用を支払おうと考えていらっしゃいました。
会社のお金は、最後まで債権者に返すべきだと、そう思っておられたんですね。
けれど、実際にお話を伺い、売掛金の回収時期や債権者への支払いスケジュールを細かく確認していくと、あることがわかりました。
──「売掛金の回収の方が支払いより早い」
そこで私たちは、売掛金の入金があった直後に、弁護士として受任通知を出すというタイミングを選びました。
その結果どうなったかというと──
• 売掛金から弁護士費用をまかなうことができた
• 管財人へも十分な資金を引き継ぐことができた
• ご本人の大切な個人預金を守ることができた
破産という決断の中で、少しでも「守れるもの」を残すことができたのは、タイミングを見極めたからこそでした。
2.「破産のタイミング」は最も重要
破産というと、「やるかやらないか」の選択ばかりが注目されがちですが、やると決めたら「いつやるか」が最も重要です。
今回のケースのように、少し早めにご相談いただけたからこそ、最善の判断ができたこともあります。
弁護士に相談するタイミングによっては、
• 無駄な出費を防げる
• 大切な個人財産を守れる
• 破産費用の確保もうまくいく
といったことも可能になります。
「もうだめかも」と思ったときこそ、一度、法人破産に詳しい弁護士に相談してみてください。
早めのご相談が、思わぬ形で未来を守る一手になるかもしれません。